専門治療

専門治療

脳血管内治療とは

脳血管内治療(あるいは脳血管内手術)は、脳動脈瘤や脳梗塞などの脳血管性病変に対して、ごく細いカテーテル(径0.7~1mm程度)を、X線透視下に観察しながら、主に大腿部から頭蓋内動脈などの病変部に誘導して行う治療法です。

たとえば・・・

  1. 脳神経外科で扱う代表的疾患である脳動脈瘤(破裂によりくも膜下出血となる)に対しては、従来、開頭による脳動脈瘤クリッピング術が行われてまいりましたが、1997年に厚生省(現、厚生労働省)の認可を受けて日本でも脳動脈瘤に対する血管内治療(コイル塞栓術)が保険適応となりました。 国内において現時点では、脳動脈瘤に対する治療は開頭クリッピング術が第一選択であり、圧倒的多数の割合で行われておりますが、脳動脈瘤の状況(形、大きさ、部位など)や患者さんの状態によっては、脳血管内治療が開頭クリッピング術と同等あるいはより有利な結果をもたらすと私たちは考えており、ひとりひとりの患者さん毎に適応を判断しつつ、コイル塞栓術を行っております。
  2. 血管内治療としては以前から行われていた治療ですが、心臓由来の塞栓による脳動脈閉塞(主には中大脳動脈)に対する血栓溶解術があります。症状は、突然の片側手足の強い麻痺や言語障害で、発症から短時間に閉塞血管が開通すると症状の劇的な改善を得ることがあります。当院にも相当数の患者さんが搬入され、治療により回復を得て退院される患者さんがいる一方で、発見の遅れなどにより脳梗塞が進行してしまい、血管内治療の適応外となっている場合も少なくありません。
  3. 頚部頸動脈狭窄症という疾患があります。喉仏の横に拍動が触れる血管がいわゆる「頸動脈」です。「頸動脈」は頚部では総頚動脈、それが二つに分岐して内頸動脈と外頸動脈からなりますが、この部分は加齢などによる動脈硬化性変化が起きやすい部位です。血管壁の肥厚により内腔が狭くなり過ぎると狭窄症となり脳梗塞の原因となります。この疾患に対しては、頸動脈内膜剥離術(略してCEA)という前頚部に切開を加える手術治療が行われてきました(日本では一年間に 2000例程度。米国では日本の数十倍!!行われている)。当院では、この疾患に対して血管内治療のステント留置術を第一選択として行っております。多くの場合、ステント留置術はCEAと同等の成績を上げることが可能(更に、患者さんの状態が悪い時には、CEAより有用)と考えております。
  4. 頚部頸動脈も狭窄性変化をきたしやすい部位ですが、頭蓋内動脈にも細くなりやすい部位があります。椎骨動脈、脳底動脈および内頸動脈錐体部(あるいはその前後)です。これらの部位の狭窄病変に対しては、かつては投薬などの内科的治療が主であり、症状が出現して来院(あるいは救急車で搬送)されても救命できない、あるいは大きな障害が残ることが多かったのは事実です。血管内治療でも、これらの部位の治療は容易ではありませんが、バルンカテーテルやステントなどの改良により、治療可能と判断できる場合が増加しております。以前は手を拱いているしかなかったこれらの狭窄(時には閉塞)病変に血管内治療を行い、患者さんの改善・回復を目にすることは、医師としてこの上ない喜びです。

当院の脳血管内治療実績

脳動脈瘤
コイル塞栓術
頭蓋内及び
頚部血管形成術
(ステント留置術他)
脳動脈
血栓溶解術
その他
2003.03~2003.12 10 22 7 11 50
2004.01~2004.12 32 9 10 29 80
2005.01~2005.12 15 17 8 6 46
2006.01~2006.12 25 36 12 12 85
2007.01~2007.12 20 20 7 16 63
2008.01~2008.12 13 17 9 6 45
2009.01~2009.12 21 18 5 0 44
2010.01~2010.12 23 22 0 1 46
2011.01~2011.12 15 31 0 0 46
2012.01~2012.12 25 28 0 2 55
2013.01~2013.12 35 26 0 3 64

脳血管内治療の対象となる主な疾患

1.脳動脈瘤

  •  破裂性脳動脈瘤
  •  未破裂脳動脈瘤
  •  解離性椎骨動脈瘤

2.頚部頚動脈狭窄症

3.頭蓋内主幹動脈狭窄

  •  内頸動脈狭窄
  •  椎骨脳底動脈狭窄

4.脳塞栓に対する局所線溶療法(脳動脈血栓溶解術)

 

 

ページの先頭へ

神経内科では、脳・脊髄・末梢神経・筋肉のさまざまな病気を診断・治療します。

症状の原因

上記症状の原因は、脳血管障害、細菌やウイルス感染、免疫系の異常、栄養・代謝障害、原因不明の変性疾患など、さまざまです。とくに最近増えている、糖尿病は脳硬塞や末梢神経障害の主要原因になっています。当院では医師と栄養士が食事・栄養相談・指導にあたっております。

 

リハビリテーション

スタッフ

理学療法士、作業療法士、言語聴覚士が入院、外来患者様のリハビリテーションをマンツーマンで実施しています。

 

主な対象疾患

  • 脳血管疾患(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血、脳腫瘍、脳挫傷等)
  • 末梢神経疾患(顔面神経麻痺、手足の末梢神経損傷等)
  • 神経内科疾患(パーキンソン病、脊髄小脳変性症等)

 

ページの先頭へ

特殊外来(一般外来を受診して頂き医師よりの指示で特殊外来受診を受けるシステムです)

脊髄外来

脊椎は頭蓋骨の真下から尾骨にいたるまでいわゆる背骨の部分です。脊椎の主な機能として次のようなものがあります。

  1. 精髄などの大切な神経を保護する
  2. 上半身を支える
  3. 下半身を動かす
  4. 肋骨との組み合わせで内臓を保護する

脊椎には変性、変形、骨折、腫瘍など何らかの問題が生じると、骨や椎間板自体が痛んだり、上体の運動に支障をきたすことがあります。また、脊髄や神経根などの神経を傷つけたり圧迫したりすると、痛み、痺れや麻痺、排泄障害などの症状が出現します。当院外来において脊髄疾患の専門的な見地からの診察・検査により、いち早く原因を特定し対処法のアドバイスを行っております。

 

主な脊椎疾患

  • ● 頚椎症
  • ● 後縦靭帯骨化症
  • ● 椎間板ヘルニア
  • ● 脊椎管狭窄症
  • ● 脊椎分離症/すべり症
  • ● 脊柱側弯症
  • ● 腫瘍

 

頭痛について

頭痛は、大きく分けて「一次性頭痛」と「二次性頭痛」とに分けられます。 「一次性頭痛」は頭痛そのものが病気といえる状態で、「緊張性頭痛、片頭痛、群発頭痛」がその代表です。

「二次性頭痛」は別に病気がありそれが原因で頭痛が生じている疾患で、風邪のときの頭痛、脳出血や脳腫瘍による頭痛など多彩です。

 

こんな症状のときは注意です!

  1. 激しい痛みが突然起き、吐き気や嘔吐なども伴う
  2. 後頭部が強く痛みうなじが硬くなって、体を動かすと痛みが増す
  3. 頭痛や吐き気に伴って、手足が痺れて感覚が鈍ったり動かせなくなる
  4. 頭の重い感じや鈍痛が徐々に悪化し吐き気がないのに突然吐く
  5. 頭痛のほかに手足の麻痺や尿失禁などがある

物忘れ外来

物忘れについて

身近な人の名前が思い出せなかったり、お鍋の火を消し忘れたり、日常的生活の中で起きる「ふとした忘れ物」を経験するたびに、年のせいかと思う機会は少なくないでしょう。 人間の脳は50代をピークに老化現象が始まります。老化現象から生じる物忘れであれば心配はありません。しかし、同じ物忘れでも病的なものから生じる場合があり、その最も多いのが認知症です。 認知症の原因は様々ですが、皆様もご存知のアルツハイマー型認知症がその大半を占めています。また、脳出血や脳梗塞が原因でも認知症が起こります。アルツハイマー型認知症では、初期の症状は物忘れが中心ですが、数年をかけて徐々に進行すると、着替え、入浴、食事などの日常動作に支障をきたしたり、徘徊の症状が出たりします。脳の萎縮がさらに進むと身体機能が衰え介護が必要になります。 このアルツハイマー型認知症や脳血管障害型認知症は、基本的には完治が望めない病気です。しかし、現在は症状を緩和させる治療や進行を一時的に遅らせる薬があります。 当院外来において脳・神経疾患の専門的な見地からの診察・検査(MRI、CT、神経機能検査、心理検査など)・診療・相談を行っております。

 

ページの先頭へ

放射線室で行っている検査(医療機器)

一般撮影

レントゲン写真の撮影をします。

 

CT(コンピューター断層撮影)

X線を使用して身体の断面を撮影する検査です。脳の検査では脳内出血や脳梗塞、脳挫傷などがわかります。検査の所要時間は約5~10分です。

 

Xe-CBF(脳血流動態検査)

安定元素のXeガスを吸入しながらCT撮影をして、CT値の変化によって脳血流を調べる検査です。Xeガスは麻酔効果があり、吸入するとお酒を飲んで酔った様な感じになります。検査の所要時間は約15分です。

脳血管撮影

足のつけ根の所から動脈にカテーテルを入れて、脳を潅流する血管を選択し、造影剤を注入し、血管を調べる検査です。当院の装置は3D撮影が可能で、血管を立体的に観察することができます。また、この装置を用いて血管内治療も行っています。

MR(磁気共鳴コンピューター断層撮影)

1.5T MR(超伝導磁石型)身体の任意の角度の断面を撮影するMRI、血管内を血液が流れる様子を抽出するMRA等、多種多様の撮影をします。頭部の撮影ではMRIとMRAを撮影する場合では約15分の検査時間です。超早期の脳梗塞の診断に威力を発揮します。

ページの先頭へ

治療技術

高気圧酸素療法

高気圧酸素療法とは

大気圧よりも高い気圧環境の中に患者様を収容し、高濃度の酸素を吸入させる事によって病態の改善を図る酸素療法です。

全ての酸素療法は、いかに効率よく血液のヘモグロビンに酸素を結合させるかを目指す治療法です。したがってヘモグロビンが完全に酸素に結合されてしまうと飽和状態になり、それ以上の酸素を生体に供給することはできません。

高気圧酸素療法では、血液中の溶解酸素量の増加を目的とするため、高気圧下で純酸素を吸入する事によって飽和状態になった後も生体に酸素を供給する事ができ、その量には限界がありません。このような多量の溶解酸素を利用して各種の低酸素症を改善し、症患治療に効果を挙げようとする治療法が高気圧酸素療法なのです。

 

  1. 生体内低酸素改善効果 一酸化炭素中毒 難治性潰瘍 低酸素性脳障害 脳梗塞 突発性難聴 網膜動脈閉塞症 重症の急性脊髄障害 難治性潰瘍を伴う末梢循環障害 皮膚移植 放射線又は抗がん剤治療と併用される悪性腫瘍 脊髄神経疾患 重度頭部外傷若しくは開頭術後の意識障害又は脳浮腫 骨髄炎
  2. 過剰酸素の薬理作用による抗菌効果 嫌気性細菌感染症 ガス壊疽 慢性難治性骨髄炎 骨髄炎
  3. 生体内気圧の圧縮・溶解 減圧症 腸閉塞 空気塞栓症

最近スポーツ等の疲労回復・けがの治療も注目されている高気圧酸素治療ですが、市販の高気圧カプセルで使用されている気圧は1.3圧程度と低く、純酸素の吸入もないため血液に溶け込む酸素量が少なく、医療機器の高気圧酸素治療とは別物といえます。

医療機器用は、1気圧から徐々に加圧して2気圧(通常常態の10倍以上)にします。圧力が高ければ溶け込む酸素量が多く体内に取り込むことができます。

この治療によって、けがをしたり血管が詰まったりと酸素不足に陥っている部位に、十分な酸素を送ることができます。(地球上の空気には酸素濃度が約20%含まれており、約1気圧の状態で人は生活しています)

 

  1. 消炎効果 筋肉や関節部のはり、痛みや炎症のある場合、炎症部の血流を減少させる事により浮腫を消失させて症状を和らげる事ができます。したがって、過度の運動や無理な動きに伴う筋肉や関節の使いすぎによる腫れ、痛み、だるさなどを高気圧酸素療法が早期に軽減させる事ができるのです。
  2. 疲労回復効果 高気圧酸素療法には運動によって筋肉疲労、筋肉痛に関与する、体内に蓄積された乳酸の分解を促進し、疲労を早期に消失させ、疲労している筋肉細胞を賦活させる機能があります。
  3. 外傷創面治癒効果 打撲、捻挫、骨折などによる組織障害があると、組織は酸素不足に陥り、むくみが生じます。高気圧酸素療法は大量の酸素供給により、肉芽組織の新生を促すので組織修復が促進されるのです。

脳動脈瘤

脳動脈瘤と呼ばれる脳の血管にできるいわゆる”コブ”が破れればくも膜下出血と呼ばれる死亡率の高い恐ろしい病気になってしまいます。脳動脈瘤が破裂する率は年間だいたい1%程度と言われています。

もちろん破裂をしないで経過するタイプもあり、破裂をしない場合は特に症状がなく経過し、脳ドックや脳検診などで発見されるケースが多いです。破裂をすれば(くも膜下出血になれば)治療はほぼ必須ですが、破裂をしない場合でも予防手術を行う事が可能です。

治療に関しては大きく分けると、実際に開頭し、顕微鏡下に動脈瘤の頸部をチタン製のクリップで挟むクリッピング術とカテーテルを使用し動脈瘤の中にプラチナコイルを詰め、瘤内を閉塞させてしまう血管内手術が挙げられます。それぞれに長所・短所があり、患者様の動脈瘤の形、大きさ、発生している場所などを総合的に判断して適切な治療方針を立てています。

 

 

頭部外傷

頭部外傷後で外科的治療が必要なケースは急性のものと慢性のものに大別されます。急性のものとしては例えば、頭部打撲により脳の表面と、脳を包んでいる硬膜との間に血腫ができる急性硬膜下血腫や硬膜の外側と骨の間に血腫が形成される急性硬膜外血腫が挙げられ、それぞれ脳を圧迫することによって意識障害、麻痺など重篤な症状を出します。この場合は一刻も早い手術(開頭血腫除去)が必要になります。

また慢性期に問題になるものとして、慢性硬膜下血腫が挙げられます。これは数週間~数ヶ月の軽微な外傷が契機になっている事が多く、その後にゆっくりと皮膜をともなう血腫が脳と硬膜の間に形成され、脳を圧迫することにより症状が出現します。頭痛やひどい方では麻痺、意識障害などを生じることもあります。ご高齢の方で最近認知症の症状が進んだと思われる方でもCTなど画像検査を施工した場合、度々血腫が見つかる場合があり一般には穿頭ドレナージ術と呼ばれる簡易手術で劇的に改善することが多くあります。

脳腫瘍

脳腫瘍においても基本的には外科的加療を中心に施行しております。良性腫瘍の代表的なものとして、髄膜種、下垂体腫瘍、聴神経腫瘍などが挙げられます。

手術で腫瘍を可能な限り切除することは重要ですが、大きさ、場所などが許せばガンマナイフなどの使用も考慮に入れております(この場合は紹介する形をとっています)。また、術後の後治療でガンマナイフなどを利用する場合も同様です。最近はご高齢で発見される脳腫瘍も多く見受けられております。代表的なものとして神経膠芽腫が挙げられます。

基本的に予後が悪く、今日は現在の医療では残念ながら完治は不可です。脳神経外科の領域において治療は日進月歩ですが、この腫瘍に関してはこの数十年で大きな成果を挙げられていないのが現実です。ご高齢の方が増加した現在、治療適応が難しくなってきております。その中での腫瘍除去に関して大きなウエイトがあると考えますが、基本的に患者様のADL(生活の自立度)、QOL(生活の質)を落とさぬよう外科的治療を行っていきます。

術後の加療(放射線、化学療法)も考慮されますが、これに関してはご家族と十分な話し合いを持ち、検討、決定していきたいと考えております。

 

 

機能的脳神経外科

比較的聞きなれない領域と思われる患者様も多くいらっしゃるかも知れません。この領域では、基本的には顔面の痛み、痙攣などに対して行う治療を指します。

当院で施行している疾患としては、顔面けいれん、三叉神経痛などの治療を主に行っています。原因は顔面神経、三叉神経に血管が走行的異常などで触れることによって起こりうるため、圧迫を解除してやる治療です。

神経血管減圧術と呼ばれ、医療用の細い綿などで血管を移動させ、神経との隙間を作ってやります。効果が得られれば、術後より痛み、痙攣は劇的に改善します。

 

当院の所在地

022-255-7117

022-255-7760

【電話でのご予約受付時間】
 月~金 14時~17時

メールでのお問い合わせ

大きな地図で見る
〒983-0821
仙台市宮城野区岩切1丁目12番1号

アクセス方法はこちら

受付時間

 
8:00~11:30
12:00~16:30 × × ×

【診療時間】午前8:30~・午後2:00~
【休診日】日曜日・祝祭日・年末年始

診療時間の詳細はこちら

仙台リハビリテーション病院

採用情報

脳ドック